「左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
32 入ることを禁じた場所又は他人の田畑に正当な理由がなくて入った者」(軽犯罪法1条)
数年前の話。
北千住の法律相談センターの法律相談担当だったので、バイクで行き、駅近くの歩道に止めたら、丸井の警備のおばちゃんが、歩道は駐車禁止だよ、と言ってきた。
区役所の人や警察官が言うなら分かるが、なんでお前に言われなければならんのだ。
むっときた僕は、バイクを動かし、丸井の売り場の目の前の敷地内に停めた。
おばちゃん「何すんですか。迷惑です。止めてください!!」
僕「文句あるなら警察呼んで。」
すぐに駅前交番の警察官がやってきた。
警官「これはだめですよ。迷惑じゃないですか。」
僕「迷惑か迷惑じゃないかは民事でしょ。警察は民事不介入でしょ。使用料相当損害賠償金の支払い義務が発生するかどうかだけが問題でしょ。」
警官「でも実際に迷惑しているわけですから・・・」
僕「地域の警官でわからないなら本署の交通課に問い合わせて。待っていてあげるから。」
しばらくたって戻ってきた交番のお巡りさんの結論は、「警察はなにもできない。」でした。
いつの間にか丸井の責任者のおじさんも来ていて僕はニコッと微笑んで「じゃね!」と言いました。
責任者「なるべく早く動かしてくださいね・・・」
というわけで駐車禁止を貼られるくらいなら他人の土地に止めてしまえというのがこのエピソードの教えなのだが(罰金5万円申し受けますというような表示には効力はない。損害賠償はそれ以上かもしれないし、それ以下かもしれない。)、最近高校の敷地に車を止めていたら、今度は警察官がかなり強気で言ってきた。
警官「他人の田畑に不法侵入したもので軽犯罪法違反です。」
いや、田畑への不法侵入を禁止するのは、たとえば僕が昔サトウキビ畑でサトウキビを勝手に取って食べたりしたりしていたように、他人の農作物を盗む可能性が高いし、苗を踏んづけたりする危険もあるから禁止する必要があるという立法趣旨であって、高校の校門の前の敷地はどう考えても田畑じゃないでしょ、と言い合った。
むかついたので免許証を見せるのも拒んで2時間ぐらいお巡りさんと遊びました。
ちなみに免許証の提示義務があるのは、無免許運転・酒気帯び運転、過労・病気・薬物その他の影響下での運転の疑いがあるとき、大型免許を受けた者で21歳未満の者又は大型免許・普通免許・大型特殊免許を取得して3年以内の者が政令で指定する大型自動車を運転しているとき、20歳未満で大型免許を取得した者が大型自動車を運転するとき(自衛官などですな。)、だけです(道路交通法95条、67条1項、64条、65条1項、66条、85条5項6項)。
違反が見つかったとき警察官は当然のように免許の提示を求めますが、実は違反をしたというだけでは免許の提示義務は生じないんですね。
不携帯だと思われないように、遠くから見せて、「持ってるよー。でも見せてあげなーい。」という遊び方もあります。
でも逃亡の恐れありとされたら逮捕されちゃいますから、ほどほどに。