だが、殺意については(1)傷は肺まで達していたが、1回しか刺していない(2)刺した後に傷口を瞬間接着剤でふさごうとした(3)一貫して殺意を否定している-などから、「認定は困難」と判断。傷害致死罪での起訴に踏み切った。」
「殺意が問題となるような事態はそれ自体異常かつ例外的であって、行為者においても相当高度の興奮状態にあるのが一般である。・・・したがって、この点に関する行為者の供述のうちには、意識して自己の記憶に反する虚偽の事実を述べているのではなくとも、行為当時の情況を追想ないし聞知した結果から判断した意見にすぎないものも往々にして含まれていると考えられる。そしてこのことからすれば、殺意の認定に当たっては、むしろ情況証拠を重視すべきであるとも言い得るのである」(大野市太郎「殺意」)
殺意があったかどうかで、罪名は殺人(死刑、無期懲役、又は5年以上の懲役)か傷害致死(3年以上20年以下の懲役)かに分かれます。
これは、「殺そうと思って刺しました」とか取り調べでカツ丼食べながらふるさとで泣いているおふくろさんに思いを馳せつつ供述した結果で決まるというわけではなく(そもそも取り調べの際の利益誘導は禁止されていて、どう供述するのが有利かもアドバイスしてはいけないことになっています。)、凶器の大きさ(カッターか、はさみか、包丁か)とか、傷の深さなどの客観的な情況証拠で認定される、というわけです。
で、今回のこの事件、ナイフの長さがわかりませんが、肺まで達しているということは、殺意が認定されてもおかしくない事案でしょう。
しかし、東京地検が殺意を否定した理由として注目したいのが、ココ。
「刺した後に傷口を瞬間接着剤でふさごうとした」
ほんとかよ。
ちなみに、供述は、一貫性がなければ信用してもらえません。
取り調べの際に作成される供述調書は捜査官の作文ですから、当然一貫しています。
これを公判で否認して、裁判のときに裁判官にわかってもらおう、などと思ってはいけません。
被告人にとっては人生を左右する事件でも、裁判官にとっては山積みされた仕事の一つにすぎません。
そんなに人のこころの不可知な部分に思いをはせる余裕など裁判官にあろうはずもなく、控訴審でひっくり返りにくい裁判をこころがけるだけです。
「公判供述は、供述を変遷させた合理的理由がないので信用できない」で終わりです。
ちゃんと、逮捕された当初から否認すべきものは否認して、取調官の誘導に惑わされないことが大事です。
今日はまじめでしょ。
コメント (2)
ぎゃははははははははは☆(≧▽≦)
瞬間接着剤でふさごーとしたて笑
今まで見たんは,被告が嘘ばーっかり言うてへらへら笑いながら落ち着かずに法廷の中ばたばた走りまわって水がぶがぶ飲んでるんは見たことあるけどなー
投稿者: 諭吉 | 2008年11月12日 03:32
日時: 2008年11月12日 03:32
good site!
投稿者: car insurance | 2009年02月08日 16:45
日時: 2009年02月08日 16:45