タンジェントくーん。
クレッシェンドくんにおされぎみなタンジェントくんですが、昨日はタンジェント君にお世話になりました。
道路交通法違反(速度超過)の刑事弁護。
争点は、速度が80キロであったか、79.999999キロメートルであったかという一点です。
80キロなら有罪だし、79.9999999キロなら反則にすぎないので、反則金を払って終わりで、公訴棄却となります。
証人いわく、警察の速度測定装置は測定した値を0.975倍してひと桁未満を切り捨てているからマイナス誤差はありえないという主張です。
すなわち、真の速度の最大値はX×0.975=80.9999999をXについて解いた値、ということになります。
これを解くとX=83.076923078キロ毎時となります。
秒速に直すと、23076.9230772ミリ毎秒です。
これに対し、76.999999999キロ毎時を秒速に直すと21388.888888888ミリ毎秒となりその差は1688.0341884ミリ毎秒。
何かのミスで生じそうな差ですね。
なお、測定器というのは、3メートル間隔で平行に二つのレーザー発信機を置き、3メートルと通過する時間によって時速を測定するという仕組みです。
弁護側の反対尋問はコンパスで円を書くところから始めました。
道路と観念的に並行な概念上の直線XY上の点Aを中心とし、半径3000ミリの円を描き、円と直線XYの交点をBとします。
Aから2925ミリメートルの直線XY上の点をCとし、CからXYに垂線を引いて円との交点をDとします。
そして、ACとADによってつくられる角度をΘとすると、cosθ=2925÷3000=0.975ですから、Θ=acos0.975=12.83856814。
測定装置の設置が12.83856814度ずれると、不正確になるわけです。
これは前後に何ミリずれればこうなるかというと、tanθ÷3000ですから、tan12.83856814÷3000=7.5967474365.
つまり、7.6ミリ道路側に、あるいは歩道側にずれていれば、もう道路と並行な概念上の線上の距離は3000ミリではなく2925ミリになってしまうのです。
僕が裁判官なら、ありそうな話だと判断しますけど、実際の役人裁判官は、どうでしょうかねえ。